患者さん
HKさん 30歳代 男性 会社員 西宮市在住
来院日
平成28年3月
悩み
疲れが溜まると膝横まで痛みが出て眠りが浅くなり朝が来るとなるとさらに疲れは溜まりストレスになりますね。
座っているだけでもじんじんします。歩いていると痛みはありません。
かかとが痛いため、足底腱膜炎かなと疑っていたそうです。
首肩もこっていて重怠いのがずっと続いている状態でした。車のなかでパソコン作業をすることもあるので、さらに肩がこってしまいます。
とにかく体を軽くしたい、痛みに意識がいかないようにしたいということでした。
検査
体全体のバランスをみるため、肩と骨盤の左右の高さをみました。
大きな差はありませんでしたが、仰向けでの足の長さに違いがあり右が短かったです。
足の裏は両足ともにとっても固まっていました。
押さえても何も感じないほどです。
ふくらはぎはパンパンに固まっています。肩の動きを見るために腕を上げてもらうと、左右しっかり上がらないうえに右がさらに上げにくさがありました。そして猫背で右の肩が前に入っている状態でした。
上げやすくなるポイントを見つけるためにまずは骨盤を起こし胸を広げるようにしてもらいました。
その姿勢でもう一度手を上げてもらうと上げやすくなりました。
首の動きは左右同じ動きですが、どちらも左に伸びにくさがありました。背中の動きは右側に動きにくさがあり、動きやすくなるポイントは左腰でした。
仰向けで寝てもらい、片足ずつ膝を曲げて胸の方へ押していくと右足を上げるときに左腰に痛みがでました。
お腹の前の背骨を支える筋肉の部分を触ってもらいながら足を曲げていくと、痛みはなくなりました。
次にうつ伏せで片足ずつ曲げてお尻のほうへ押していくと、右足を押した時に左腰に痛みがありました。
同じようにお腹の前の背骨を支えている筋肉の部分を軽く触ってもらいながら、足を曲げていくと痛みがなくなりました。
診断
姿勢が悪くて筋肉がきちんと使えていなく、歩き方も悪くて足に負担がかかっている状態でした。
お腹の前の筋肉である腸腰筋も猫背の姿勢で縮こまり動けていません。
ふくらはぎも固まり過ぎて酷使されていました。恐らく右を使いすぎて左がかばいだしたけども、負担がかかり過ぎ踵に痛みが出だしたと思われます。
自宅でのアドバイス
筋トレを少し休憩にしました。
その代わりにストレッチをするように伝えました。
腸腰筋を伸ばすストレッチでは、前後に足を広げ前に出している足に重心を乗せるように沈んでいきます。
後ろ足はつま先をつけて真っ直ぐ伸ばします。腰は痛みが出ない程度に起こします。
そうすることで後ろに伸ばしている足とお腹の前に加えふくらはぎを伸ばせます。
肩甲骨を伸ばすストレッチは後ろで手を組んで左右の肩甲骨を寄せるようにさせます。
肩甲骨を動かすと一緒に胸も開いてきます。猫背予防にもなります。
車の運転時に注意してもらいたいこととして、お尻にタオルをしいて骨盤を起こし腰に負担がかからないようにと伝えました。
足の裏は青竹やゴルフボールを踏むことをすすめました。
2.3回目
テーピングでラクになりました座りっぱなしのときがあり、腰からふとももあたりに違和感がありました。
立ちっぱなしか続くと踵に痛みが出ていました。ストレッチはされていたようで、初回の検査の時に出ていた腰の痛みは軽減されていました。
座ることより立っていることの方が多いため、足裏から足首にテーピングをして様子を見てもらったら、楽になったようでした。ふくらはぎの辛さはまだあるため、ふくらはぎにもテーピングをしてまた様子をみてもらいました。
4〜6回目の施術
足の裏がほぐれてきました歩く時に痛みがまったくなくなりました。
ふくらはぎのテーピングもよかったようです。検査で仰向きになってもらい足を曲げて胸に引き寄せ、腰に痛みが出るかみると股関節に違和感がありました。
施術で太もも内側と股関節をゆるめるようにすると違和感はなくなりました。
最初に伝えたストレッチでお腹と太もも前とふくらはぎを伸ばすのがなかなか伸びる感じがしないそうです。
まずは太ももから上を伸ばし、次にふくらはぎを伸ばさないと伸びないとのことでした。
腕はずいぶんと動くようになり、肩甲骨にも動きがでてきて、姿勢も猫背がだんだん起き上がってきました。
7〜9回目の施術
踵への負担をさらに減らすため、さらにふくらはぎを緩めるように施術を追加しました。
ゆるんできているとはいえ、かなりガチガチな状態でした。
踵とふくらはぎに負担がかからないように普段の注意点として歩き方もしっかり意識してもらうように伝えました。
踵に重心が乗りきらないように吊るされながら歩くイメージを常に頭にいれてもらいました。
このイメージで歩くと胸も自然に開きます。
踵に痛みが出るのは疲れた時くらいになり、立っている時もかなり痛みが軽減していました。
腰と肩腕は悩むことなくなりましたが、足にはまだ不安が残っているため間隔を開けながら様子を見つつ、ふくらはぎ中心のメンテナンスで続ける事にしました。
まとめ
足底腱膜炎の疑いで来院されましたが、なる手前くらいでした。
姿勢を整え足へかかる負担を減らし、ふくらはぎの使い方を変えていくことで痛みが軽減しました。
筋肉をつけて鍛えていくと体を支えられて痛みはでないと思われる方が多いですが、間違いではありませんが、まずは動きを付けてあげる事が大事です。
そのためには筋肉を緩める必要があります。
その次にインナーマッスルを付けていくことをおすすめです。
ふくらはぎのストレッチは欠かさずにすることも大事です。ご自宅でのメンテナンスも続けて下さいね。
Q【はじめはどの様な症状、悩み、体の変化がありましたか?】
肩に痛み、膝の横、カカトの痛み、足の裏の痛み
Q【施術を受けてみて元々あった悩みはどうなりましたか?】
肩の痛み、膝横の改善、踵、足裏の痛みの軽減体全体の痛み、コリが解消された
Q【これから治療を受けるのにどんな方におすすめしたいですか?】
湿布等で改善しない場合は是非治療を受けて下さい。姿勢が悪い方はかなり改善すると思います。
ひこばえ整骨院、足底腱膜炎の施術手順
ひこばえ整骨院では足底腱膜炎の施術を得意としています。
痛みや悪い部分だけを見るのではなく、姿勢、体のバランスを見て全身をくまなく施術をしていきます。
もし、足底腱膜炎で困っているなら下記をご覧下さい。
執筆者
ひこばえ整骨院 院長 齋藤 克也(監修)
柔道整復師(国家資格保持者)
業界歴16年。
18歳の頃から整骨院1筋で西宮市で痛みに悩まれている方のお役に立てる様に日々精進中。
2019年に本を出版