外反母趾と言えば基本的に手術と考える方も少なくはありません。
歩いたり靴を履いていると足が痛んだり、長時間歩くと足の裏や付け根が痛くなってしまったりなど症状は様々です。
特に変形してしまうので見た目が悪いことで悩まれている方もたくさんいらっしゃいます。
今回この記事では実際に外反母趾で痛みがなくなった方の改善事例をもとに正しい治し方をお伝えしていきます。
外反母趾を治すときに、どのような考え方をしてどのような治療方法してどのような対策をしていけば1番改善に近道なのかもお伝えしていきます。
私あなたが外反母趾で悩まれているならこの記事を最後までご覧ください。
外反母趾の原因は何が関係するのか
外反母趾の原因はいくつかに分かれますがその中でも大きく分けて3つに分かれます。
外反母趾の原因は様々ですがここでは病的なものは除外するものとしてお話をしていきます。
病的と言うのはリウマチのことを指します。
- 浮き指偏平足(へんぺいそく)が重なって起きてしまう外反母趾
- 指がねじれてしまい本来の指の機能を果たせなくなってしまっている。
- 合わない靴をよく履いている
上記3点が大きな原因となります。
一つずつ説明をしていきますね。
浮き指偏平足が重なって起きてしまう外反母趾
浮き指と言うのは書いて字のごとく地面から指が浮いてしまっている状態のことをいいます。
足というのは本来踵と指の付け根指先が地面について歩くことができます。
しかし、浮き指と言うのはその状態がから指だけが地面から浮いてしまうので安定感が全くなくなってしまうことのことをいいます。
足のなかで唯一地面に接しているのは足の裏ですが、 3点で体重を支えています。そのうちの1つが不安定感になってしまうとバランスが崩れてしまいます。
下の写真がバランスを取るところのポイントになります。
基本的に内側の部分は地面に接する事がありません。浮いてクッションの役割をする部分になります。
立った時に足を見ると内側の方には隙間があると思います。
隙間に鉛筆を入れてちょうど鉛筆が埋まるような状態だと正しい足の形をしていますが、鉛筆が全く入らなかったりするのが偏平足で、逆にスカスカに入ってしまうのを凹足(おうそく)といいます。
土踏まずがたくさんあっても逆になさすぎても良くありません。
足のアーチと言うのを聞かれたことがあると思いますが、足のアーチには3つあります。
- 横のアーチ
- 内側の縦のアーチ
- 外側の縦のアーチ
この3つで土踏まずと言われるのですが、外反母趾になってしまうと内側のアーチがなくなってしまうことによって足が崩れてしまいます。
先ほどお話しした鉛筆を入れると隙間がなくて入らない状態のことをいいます。
下の写真は外反母趾の方の足ですが赤い丸がついてるところがへこんでいるのがわかるでしょうか?
もう一つこの足は外反母趾では無い私の足ですが赤い丸の部分が凹んでいないのはわかるんでしょうか?
外反拇趾で扁平足がある方は指の前面が凹んでしまいます。
そうなると指が普通の段階で使えてい状態になるので足の疲労感が非常に増えてしまいます。
横からみると本当に指先が浮いている様に見えます。
外反母趾の方や偏平足の方が普通の方と一緒に歩くととても疲れてしまい結果的に足がつってしまうと言うこともよくあります。
下の写真を一度ご覧ください。
足の裏にタコができているのが分かりますでしょうか?
本来はこの部分にタコができる事はまずありません。
指が浮いてしまっているので指の付け根に負担がかかってしまいタコができてしまいます。
これが外反母趾の原因の1つです。
足に負担が多くなってしまうことでバランスが崩れてしまいます。
本来は3点で体のバランスを取るのに比べて、浮き足になってしまっているのでバランスが崩れて足首にも指にも悪影響を及ぼしてしまいます。
足首が過回内(かかいない)になっている
下の写真をご覧いただきたいですが、足首がまっすぐに対して外側に出てしまっているのがわかるでしょうか?
上でご説明した内側の縦アーチがなくなってしまう原因の1つなのですが、足首の捻れが出てしまい偏平足になってしまいます。
外反母趾の原因として足首のねじれがあると言うのはこのような状態になってしまうので土踏まずがなくなってしまい指のねじれが同時に出てしまいます。
この状態を過回内といいましてかかとが外側にずれてしまい重心が内側に寄ってしまうことをいいます。
この状態は男女ともにあまり差がありません。両方ともに起きてしまうものです。
特にサイズの大きい靴を履いてしまうと足首がぶれてしまうのでこの状態がひどくなってしまいます。
指がねじれてしまい本来の指の機能を果たせなくなってしまっている。
もう一つ写真を見ていただきます。
左右の指の状態を見ていただきたいんですが、親指が内側にねじれてしまっているのがわかるでしょうか?
爪が内側のほうに向いてしまっています。
下の写真は正常の方の指の状態ですが指先が天井を向いています。
外反母趾になってしまうと足の指と言うのは内側のほうに入る傾向にあります。
1つの原因として小指に重心が寄ってしまうために親指が重力に負けてしまって外側に落ちてしまいます。
それともう一つが先程の体重のかけ方で内側の土踏まずがなくなってしまうので、親指が内側にねじれた状態で体重がかかってしまいます。
外反母趾にしても偏平足にしてもそうですがこの状態で体重が増えてしまうと足にかかる負担が大きく変わってしまいます。
結果的に膝が痛くなったり股関節が痛くなったり肩こりや腰痛を感じることとなります。
指がねじれてしまう原因を直接指に負担がかかっているのではなく足首のねじれや指が使えてないことによって結果的に指が中のほうに向いてねじれてしまいます。
O脚の方にも共通をすることですが、外反母趾と偏平足とO脚と言うのはほとんどの場合同時に併発することが多いです。
すべて共通点があるのでそれによって体の悪いところが出てきてしまいます。
合わない靴をよく履いている
靴が1番の原因と言うよりは最終的には歩き方が原因になってしまいますが、ヒールを履くことが多かったり自分の足のサイズに合わない靴を履いていると足のバランスが取れなくなってしまいます。
外反母趾になってしまう形に多い靴の特徴として
- かかとが非常にゆるい靴を履いている
- 靴底が非常に柔らかい靴を履いている
そのような2つの特徴がある方がとても多いです。
靴を曲げた時に異常なほどしなるような靴を履いていると足を使わずに歩くので浮き指の原因になります。
本来良い靴と言うのは大きな柔軟性があるわけではなく、足の底かかと両方ともがしっかりと支えられて靴をはかれるのが理想的です。
下の写真のような靴と言うのは両方とも安定感があって非常に歩きやすく履きやすいです。
そんな靴を履いていたらおしゃれができないじゃないか
上のような靴を紹介するとおしゃれができないと言う方がいらっしゃいます。
もちろんファッションの1つとして履くと言う事は良い事なのですが、治療として考えるならばその期間は避けるべきです。
ファッション性のあるきれいな靴でも外反母趾になっていない方はたくさんいらっしゃいます。
これは単純に日常生活の使い方が上手なので外反母趾にならないと言うことです。
外反拇趾になると言う事はそれだけ足にかかる負担が増えてしまっているのでまずはその根本的ななものか治す必要があります。
正しい歩き方や正しい足の使い方をマスターすればもう一度書く事は可能です。
しかし外反母趾の痛みがなくなったからといって歩き方や使い方が変わっていないのに同じような靴を履くと必ず再発を起こしてしまいます。
ヒールはつま先立ちに近いので、どうしても疲労や足の裏のタコは全くないというのは難しいです。たまにという程度ならいいですが、足のことを考えて履くようにして下さい。
外反母趾を治すための3つのステップ
実際に外反母趾の痛みが改善したという方に行った3つの注意点と治療をお伝えしていきます。
- 足の甲と足の裏の柔軟性をつけて指先が使える状態にしてあげる
- 歩き方を変えて指先を使える状態にしてあげる
- 足首の柔軟性をつけてすねと足首のねじれを改善させてあげる
上記3つを行うことで痛みが解消していきます。
自分でできることももちろんありますが、ある程度変形が進んでしまうと自分自身でできないこともよくありますのでその場合は専門の先生を頼られたほうがいいです。
足の甲と足の裏の柔軟性をつけて指先が使える状態にしてあげる
外反母趾になると骨間筋といい指と指の間の筋肉の緊張が非常に強くなってしまいます。
本来は丸みを帯びている状態ですが、偏平足が入ってしまうので指が外側に引っ張られてしまいます。
外側に引っ張られてしまうことによって指の間の筋肉の緊張感が強くなってしまいます。
そうすると足の筋肉を常時使っているので非常に疲れやすいと言うことになってしまいます。
外反母趾の人が歩くと足がすぐに疲れているのはこのような理由があります。
指の間をマッサージしてあげることによって指の筋肉の疲労感を取るのと偏平足の治療になります。
実際に治療送られた方も日々のマッサージは必ず行ってもらいました。
手順については下記に動画を載せていきおきますのでそちらをご覧ください。
歩き方を変えて指先を使える状態にしてあげる
上の方でもご説明をしましたが、外反母趾の方の歩き方と言うのは指先を使っていない状態で歩かれている方がとても多いです。
このような歩き方をしていると偏平足も外反母趾もひどくなってしまうので歩き方を変える必要があります。
足の重心のかけ方と言うのは写真のように踵から入って最終的には親指と人差し指に重心がかかるようになっています。
歩くときにこの足の順番に気をつけながら歩いてあげることで重心がきれいに地面に逃げてくれます。
逃げることによって足の負担が減るので疲労感も出にくくなってきます。
歩くときには地面を踏みしめるのではなく指先をしっかり使っている感覚があればokです。
写真のようについて指先がしっかり曲がっている感覚があれば大丈夫です。
3つのSTEPに分けて歩き方をご紹介しています。
動画で是非ご覧下さい。
足首の柔軟性をつけてすねと足首のねじれを改善させてあげる
最後に足首が外側にねじれてしまっているというのが原因の1つとお話しをしました。
外側に曲がってしまうことで内側の土踏まずがなくなってしまい、足のバランスが崩れてしまいます。
ストレッチを2つご紹介したいと思いますがふくらはぎを伸ばすのを目的とするのではなく足首がまっすぐ曲がると言うことを意識しながらストレッチを行います。
座ってする足首の矯正方法
片方の足を正座して片方の足を立てます。
お皿がつま先と平行になるようにまっすぐに重心を前に上げていきます。
この際にふくらはぎが伸びている感覚があればストレッチできています。
この状態のまま15秒間キープして左右均等に行います。
このときの注意点として膝が足よりも内側に入ったり外側に逃げてしまったりすると効果がなくなってしまいますので必ずつま先と膝が平行になるように行ってください。
立ってする足首の矯正方法
壁にまっすぐに立ち片足を壁につけます。手は壁を持っていただくと安定します。
重心をそのまま足首のほうにずらしていくとふくらはぎがよくストレッチされて行きます。
15秒間以上そのまま自動的にストレッチをしています。左右均等に行ってください。
ここでの注意点も 同じですが膝から股関節が足首よりも内側にいたり外側にずれないように気をつけてください。
ぶれてしまうと全く効果がなくなってしまいます。
以上3点を実際に行ったところ下のように指の捻れ取れたのと痛みが改善しました。
正直曲がったものを完璧にまっすぐに戻すと言う事は非常に難しいです。骨を削る以外は方法はありません。
しかし足の柔軟性がついたり足首がまっすぐになった状態なると痛みを改善させたり形をある程度改善させると言う事は十分に可能です。
最終的に上記の事を続けてもらいながら矯正をした結果が下の写真です。
指の形が真っ直ぐになったのがわかりますか?
痛みもほぼなくなりました。
但し、変形だけはどうしても残ってしまいましたね。
完全に骨ができたのでどうしても完璧に真っ直ぐになる事は難しいのが正直なところです。
痛みが出てきて変形が過度に進んで行ってしまった場合は痛みを改善させることができますが変形を元にというのは難しくなってきます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
外反母趾は進行中が一番痛みがあります。進行を食い止めることで痛みを改善させることできるとともに変形をする事を防ぐことができます。
外反母趾の原因はほとんど場合はその部分に原因があるのでなく、歩き方、日常の使い方によって起こってしまいます。
これらを改善させることで外反母趾というのが改善できます。
外反母趾=手術と諦めないようにして下さい。
この記事があなたにお役に立つことができれば幸いです。
あなたの周りに外反母趾で困っている方がいたら教えてあげて下さいね。
ひこばえ整骨院の外反母趾の施術
外反母趾になった時選択肢として手術だけではありません。
ひこばえ整骨院では外反母趾に対する専門的な治療をおこなっています。
手による施術で痛みを改善したりさせることは可能です。
外反母趾を治す為の方法をあなたに合わせてアドバイスをしていきます。
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執筆者
ひこばえ整骨院 院長 齋藤 克也(監修)
柔道整復師(国家資格保持者)
業界歴16年。
18歳の頃から整骨院1筋で西宮市で痛みに悩まれている方のお役に立てる様に日々精進中。
現在ストレッチの本を執筆中。年内に発売予定。