腰痛と言っても原因は様々です。
ストレスで腰痛は起こりますし、病気、姿勢などでも腰に痛みは出てきます。
今回はそんな中でも病気によって出ている腰痛に対して記事を書いています。
病気の状態でマッサージを受けたり整体を受けたりするだけでも悪影響及ぼすことがあります。
全てが見極めることができるわけではありませんが、こんな腰痛は危険と言う内容でお送りしていきます。
もし少しでも当てはまるなと感じればすぐに病院などに行くようにして下さい。
何故内臓が悪いと腰や背中に自覚症状が出てきてしまうのか?
お腹の中にはたくさんの臓器が入っています。
その臓器は腹膜(ふくまく)と言う膜につつまれています。
その膜と言うのは内臓がバラバラにならないようにと、外からの刺激を守る役割があります。
その腹膜(ふくまく)というのは私たちが肉眼で見える筋肉と繋がってくっついています。
表面から見える筋肉とはつながっていませんが、わかりやすく筋肉と連動していると考えて下さい。
内臓の調子が悪くなると、外からの刺激から体を守ろうという意識が体に高まってきます。
これを内臓体制反射(ないぞうたいせいはんしゃ)といいます。
名前は特に覚えなくてもいいのですが、内臓が悪いと危険信号として体の外に刺激を出すとイメージしてもらえれば大丈夫です。
内臓が体の外に痛みや怠さを出して
『内臓の調子が悪いから対策してね』
というような感じです。
これは肩こりでも同じ事が起こっています。
内臓由来の痛みが出た時の体に出る症状として
- 排尿で痛みが出てきた、血尿が出ることがある
- 空腹時と食後、食事中などで痛みが強くなったり和らいだりする
- 安静にしていても痛みが出るし、動いていても痛みが出る
- 症状がどんどんひどくなっている
- 生理の時に痛みが強くなってくる
等の様に、一般的に症状とは違う症状が出てきます。
単純な腰痛、ぎっくり腰なら、動いた時、捻った時などに痛みが出てくるのですが、内臓由来だと、そんな動作で痛いなどはあまりありません。
全くないわけではないですが、腰痛に比べると少ないです。
その代わり、体の奥のほうで痛みが出てくるようなイメージです。
病気による腰痛の種類
病気で鑑別をしなければいけない腰痛の種類をご説明していきます。
- 尿路結石
- 子宮内膜症
- 子宮がん
- 肝炎
- 腎盂腎炎
- 十二指腸潰瘍
- 膵炎
- 膵臓がん
これら8つが内臓の疾患として知って頂きたい内容です。一つずつ説明をしていきます。
尿路結石
尿路結石とは、尿路に石(カルシウムが固まったもの)が詰まってしまい、痛みを出すものです。
何故尿路結石になると痛みを出してしまうのでしょうか?
元々尿管はとても細いので、結石によって尿の通りが悪くなり停滞をします。
流れが悪くなると、腎臓はいつもと同じ量を出そうとするのですが、結石があるための通りが悪いので流れも悪くなり、腎臓から水分が出ずに膨張します。
この膨張をすると上記でご説明をした膜が膨らんだ膀胱に邪魔されて伸ばされていきます。
これによってあっぱくをされて激痛を感じます。
急激に激痛が来るのでギックリ腰と思われる方もいらっしゃいますが、ぎっくり腰と違い、腰の痛みとお腹の中も同時に痛いという事が起こります。
立ち上がれないくらいの急激な痛みが出てきます。
子宮内膜症
子宮内膜症で悩まれている方が多いですが、本来赤ちゃんを生むためにベッドを作ります。
それが受精しなければ生理として現れますが、本来は決まった子宮の内側で作らるのに、それ以外の部分で作られてしまう事を子宮内膜症と言います。
不妊症や生理痛を増強させる一つの要因となります。
その状態になると腰痛を感じる事があります。
この特徴は生理前や生理中だけ腰に痛みが出てきたり、怠さが出てきたりする事もありますし、痛いよりも重たく鈍痛の様な状態になります。
子宮内膜症の場合食事も気を付けえる必要がありますが、病院で検査と治療を受ける必要もあります。
子宮内膜症の場合、普通の生活をしているだけでは腰痛はでにくいです。
生理前から特に強く出てくるのが特徴です。
子宮がん
子宮がんの進行度合いで症状が変わってきます。
腰痛他に以下の症状がみられる場合があります。
- おりものが増える
- おりものに異常がみられる
- セックスの時に出血
- 生理以外での出血
- 貧血によくなる
以上5点があると子宮がんの可能性があります。
内膜症と腰痛になる症状がありますが、怠い、鈍痛など何とも言えない状態になるのが特徴です。
定期的に子宮がんの検診がある様に、しっかりと検診は受けて確認をして下さい。
特に20歳から40歳の間に多いのがこの子宮がんです。
癌の場合とにかく早期発見、早期治療が大切です。
おかしいと思えばすぐに病院へ行くようにしてください。
肝炎・腎盂腎炎
初期症状としては体がだるいなどの症状しかありません。
腰痛と背部痛が出て来て、体がだるし、なんとなくしんどい等の症状がでてきます。
しかし、肝臓や腎臓は体に反応として基本的には出にくいものでもあります。
腰痛の他に以下のものがないかを確認して下さい。
- お腹ががやたらとふくらんでいる(腹水)
- 足にむくみやけいれん等の症状がみられる
- 吐き気・発熱(膀胱炎を併発する)
- わき腹が痛む
等の症状が一緒にでます。
腰痛があるけれども怠いくらいだから大丈夫!
ではなく、特にお腹の中に腹水がたまったり、足が極端にむくむ場合は(押しても戻らない)直ぐに検査が必要です。
腎炎の場合は進行すると痛みが激しくなるので注意が必要です。
十二指腸潰瘍・胃潰瘍
胃潰瘍や十二指腸潰瘍でも腰痛が出てきます。
胃が締め付けられるような状態になり、ひどい方だと立ち上がれないくらいの痛みを生じてしまいます。
この十二指腸潰瘍や胃潰瘍の特徴として
- 胃潰瘍は食後に痛みます。
- 十二指腸は空腹時に痛みます
それと同時に腰痛や背部痛を感じることが多いですが、胃や下腹部にも痛みを感じる事が多いです。
胃潰瘍や十二指腸潰瘍はほったらかしにしているとどんどん症状がひどくなるので注意が必要です。
・膵炎(すいえん)
膵炎は慢性的な腰痛と勘違いしやすいので注意が必要です。
急性の場合は腹痛に吐き気、発熱ありますが、慢性膵炎になるとここまで大きな症状が出てきません。
どちらかと言うと、怠いなどの倦怠感が体に現れます。
そして、特に大きな痛みの特徴として、
お腹を中心として、とても広い範囲で痛みがあります
腰痛だでなく、お腹周り、みぞおち、下腹部あたりが痛くなると本当に注意が必要です。
・膵臓がん
意外と見落とされがちですが、腰痛とは別に
- 体重の減少
- 黄疸(おうだん)
この2つがあります。
痛みとしては膵炎と似ている部分がありますが、それ以外にも症状としては上記の様な症状が出てきます。
本当に見落とすと命に関わるのでしっかりと判断が必要です。
痛みを放置するのではなく、症状がおかしいと思えば直ぐに医療機関にかかりましょう。
膵臓がんの初期には症状は出にくく、進行してくると、腹痛、食欲不振、腹部膨満感(すぐにお腹がいっぱいになる)、黄疸(おうだん)、腰や背中の痛みなどを発症します。その他、糖尿病を発症することもあります。
ただし、これらの症状は、膵臓がん以外の理由でも起こることがあり、膵臓がんであっても、症状が起こらないことがあります。
上記の様な症状が出ればすぐに病院に行きましょうね。
まとめ
今回は危険な腰痛として病気と腰痛を合わせてご説明をしました。
いつものと同じ腰痛だから大丈夫と思わずに、本当に後々
『あの時にこうしておけばよかった・・・』
とならないようにして頂きたいです。
いつもと違った腰痛と感じたり、明らかにおかしいと感じればすぐに病院などに行って下さい。
もし何もなければ安心ですし、何かあっても早期治療できれば大丈夫です。
最後はとても怖い文章で終わりましたが腰痛と病気のこの記事が少しでも参考になればと思います。
ひこばえ整骨院腰痛に対する施術手順
ひこばえ整骨院で上記のような知識を持ったスタッフが対応をします。
腰に痛みがあるならその部分を診るのではなく、鑑別診断から施術まで全て行います。
体に異常がなくあなたが腰痛で悩まれているなら一度下記をご覧下さい。
執筆者
ひこばえ整骨院 院長 齋藤 克也(監修)
柔道整復師(国家資格保持者)
業界歴16年。
18歳の頃から整骨院1筋で西宮市で痛みに悩まれている方のお役に立てる様に日々精進中。
現在ストレッチの本を執筆中。年内に発売予定。