足の指の3番目4番目の間に痛みやしびれを感じている。
整形外科では「モートン病」と言われて痛み止めの薬や湿布をもらったけれど、特に症状に変化があるわけでもない。
モートン病とはいったい何なのか、どういう病気で何をしたら治るのかがわからない…。
そんなお悩みのある方に読んでいただきたい記事です。
モートン病は長い人だと何年も痛みやしびれに悩まされてしまうものでもあります。
しかし、正しい治し方と対策を知っていればしびれも痛みも治ります。
諦めずに治していきましょうね。
モートン病とは
モートン病とは足の第3、4番目の指の間に起こる神経障害で、その場所にのみ痛みやしびれが現れます。
主な原因として
- ハイヒールを履くことが多い
- サイズの合わない靴を我慢して履いてしまう
- つま先立ちのような足の形をとることが多い
- 歩くときに足の指が浮いて指の腹の部分しか使えていない
- 足首が傾き普段の立ち姿勢が小指重心になっている
- 歩いているときの足の使い方が小指側しか使えていない
一つだけが関与しているのではなく、色々な要素が積み重なってモートン病が発症します。
指の付け根に負担がかかり過ぎてしまうと骨に直接負担がかかり、筋肉に過剰な疲労がかかります。
圧迫を受け続けた部分には、神経が固まってしまうしこりができたような状態になり、それに圧迫や衝撃が当たり続けることになるのです。
これがモートン病です。
指の間には神経が通っているのでこのしこりが神経に当たったり、炎症を起こすことによって痛みやしびれを誘発
してしまいます。
一般的な治療方法
一般的な治療方法としては3つあります
- 靴を変えましょう
- インソールと作りましょう
- 手術をしましょう
この3つが主な治療方法とあります。
ハイヒールやつま先立ちの体勢は可能な限り避けること、これは必要になります。
そしてモートン病の治療法はまず足底版、インソールを作ることが多いです。
モートン病の原因として述べていたような小指(外側)重心になる、ということがあります。
インソールを入れることで強制的に足首の角度もとに戻し、足の痛いところに触れないようにします。
これを行うことで普段の歩いているときの痛みはある程度軽減されることになります。
インソールを作っても症状が全く変わらない、悪化する、というようなことがあれば、最悪、手術の適応になることもあります。
手術では神経の塊を摘出、靭帯を切り離す手術、が主な治療法になります。
順番的にはこのような形となりますが、手術をしてもしびれだけは残る場合が多いです。
神経が傷ついてしまう後遺症として出てきてしまいます。
しかし、私は手術に関しては歩けないくらい痛みが出ない場合を除いてはおすすめしていません。
なぜなら、手術で痛みやしびれが改善しても歩き方や使い方が変わっていなければ痛みやしびれが何度も再発する可能性があるからです。
モートン病を治す為に行う事
私が実際に改善している方を診ていて、必ず指導している内容が3つあります。
- ストレッチ
- 歩き方
- マッサージ
この3つは絶対に欠かせません。
1と3に関しては、ストレッチやマッサージをしたからすぐに治る!
という目的ではなく、
その日の疲労を次の日に持ち越さない事が大切
なのです。
どの様な症状でもそうですが、
最終的に日々の疲労が蓄積されることによって痛みを生じてしまいます。
マッサージとストレッチをすることによってその日の疲労が次の日に蓄積されないようにリセットをする意味で行っていきます。
もちろん疲労よりも回復力の方が高くなればマッサージとストレッチで痛みやしびれを改善させることができます。
そして歩き方を変えるというのは日々の体の使い方を変えていかなければ必ず再発をしてしまうからです。
最終的にはどのような治療方法を行ったとしても自分自身の使い方が悪ければ元通りになってしまいます。
再発しないためにも元通りになってしまわないためにも正しい使い方を習得しましょう。
ストレッチとマッサージと歩き方については動画を交えながらご説明をしていきます。
ストレッチ
モートン病になりやすい方の足首は硬く動きが少なくなっています。
ふくらはぎや股関節のストレッチを行ないましょう。
重心が外側へ傾きやすくなってしまうのは膝、股関節に捻れが出ているためです。
このような関節の捻れや硬さが残ってしまうと、いくら立ち方や歩き方に注意しても改善できません。
常に疲労は溜まっていくものですからストレッチをしてケアをする、という習慣をつけておきましょう。
動画で見ていただいた方がより分かりやすいので下記の動画をご覧になってください。
マッサージ
マッサージする場所は足の指や足の指の間の骨間筋(こっかんきん)といった場所です。
先ほども言いましたが、モートン病の方は浮指になっていることで足裏の衝撃を受けるところが一定になってしまいます。
浮いてしまって固まってしまっている足指を、またもとの位置に戻すような形で足指のマッサージも必要です。
足指、足裏、足の甲、をマッサージするようなかたちで行います。
そしてもう一点、膝のマッサージも行いましょう。
モートン病を発症する方は、股関節の捻れが出ている場合が多く、そうすると膝のお皿の位置が内側に入ってしまうことになります。
足を前に伸ばした状態で膝のお皿の部分を触ってみて、場所がわかれば一度内側外側に動かしてみましょう。
内側には大きく動くのに、外側にはあまり動かすことができない、というような差がなんとなくわかるかもしれません。
動かし方は、膝のお皿を掴んでまずは内側に10回ほど反動をつけながら動かし、その後外側方向へ引っ張っるようにゆっくり持続的に行います。
それを3回ほど繰り返していきます。
だんだん膝の動く範囲が大きくなっていくのがわかることもあります。
動画で見ていただいた方がより分かりやすいので下記の動画をご覧になってください。
歩き方
モートン病の人の歩き方は小指重心、足指が使えていない、膝が内側に曲がる、というところが特徴としてあります。
そのため、モートン病の痛みを改善するためには、全く逆の歩き方を癖付けるようにします。
逆とは言いましたが、極端に逆に変えるのではなく、小指重心なら親指側も小指側も両方が使えるように意識的に変えていきます。
そして足の指が歩いているときにちゃんと地面に触れているか、というのを意識して歩きます。
足首をしっかり動かして、足裏の腹の部分だけが当たってる、という感覚との違いを意識して変えていきましょう。
膝の向きに関しては、踏み込みの練習が必要になります。
足先と股関節と膝の向きを無意識に捻じってしまっているので、気を付け方と正しい状態での歩いた感覚を覚えていくと改善していくことができます。
歩き方は三つのステップから分けて行なっていきます。
1番から順番に見ていただきできるようになってから次に進むというように一つずつ行うようにしてください。
1つ目ができていない状態でみっつめに進んでしまっても体がついていきませんので必ず順番に実行してください。
モートン病を治すためにしてはいけない事
モートン病を治す為に、ということでインソールを作ったりするのはおすすめできません。
モートン病を治す為には立ち方や歩き方の癖を治していかなければならないのです。
インソールを入れてしまうと自分の足の使い方が分からなくなってしまい、インソールを入れた状態での足の使い方として覚えてしまいます。
そういったものがなくても意識して変えていくことができれば、インソールがなくても痛みなく歩けるようになります。
長時間歩かなければいけないときなどにサポート的に使う、という形ではいいですが、治す為にはなりませんので目的を間違えないようにしましょう。
実際に私が治療して最終的にはインソールが必要のない状態にまでしていく事をゴールとして、実際にインソールをなくしても痛みやしびれが出ない状態にまでなります。
だからインソール外せるので安心してください。
インソールはとてもいいものです。ようは使い方です。インソールで治すという感じではなく、インソールを使って治す手伝いをすると考えて下さい。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
モートン病で改善すべきなのは足の使い方です。
足の使い方を変えるためには崩れてしまっている足首のバランスや捻れた膝や股関節の矯正なども必要になります。
モートン病の症状は痛みやしびれが出てから長い期間放っておいてしまうと、症状がどんどん改善しにくくなります。
特にしびれに関しては悩まされていた期間が長くなってくるとより残りやすいです。
インソールで一時的に痛みが和らぐようにできても、それを付けていないときの症状は変わりません。
モートン病の痛みを改善しようと思うのであればストレッチ、マッサージ、歩き方の3点は必ず必要になります。
もしモートン病でお悩みのようであれば、是非一度当院にご相談ください。
ひこばえ整骨院モートン病に対する治療
ひこばえ整骨院ではモートン病の治療を非常に得意としています。
悪い部分だけを見るのではなくそれ以外の歩き方や立方体の使い方を全て見て一番最適な治療方法を選んで行きます。
もしあなたがモートン病による痛み、しびれで悩まれているならば是非下記をご覧ください。
執筆者
ひこばえ整骨院 院長 齋藤 克也(監修)
柔道整復師(国家資格保持者)
業界歴16年。
18歳の頃から整骨院1筋で西宮市で痛みに悩まれている方のお役に立てる様に日々精進中。
2019年に本を出版