何の前兆もなく突然やって来るぎっくり腰。くしゃみや洗顔中、物を拾おうとしたとき、振り向いたときに急に動けなくなるのは怖いですね。

実は急にならないぎっくり腰もあるのです。なんか腰がおかしいなと思っているうちに、だんだんと痛みが増して動けなくなることもあります。

ならないのが一番良いのですが、なってしまった時の対処方法をみていきましょう。

 

ぎっくり腰とは?

動けないくらいの痛みなのですが、レントゲンを撮っても異常はないし、神経痛もありません。

「ぎっくり腰」という病名もないのです。「急性腰痛」や「椎間捻挫」という診断名になります。

いきなり腰が痛くなるので、ぎっくり腰と呼ばれています。

関節の捻挫(ねんざ)筋肉の損傷、筋膜の炎症、などが起こり症状として起こります。

短期間でぎっくり腰が治る物は筋膜の炎症などが多いですが、立てないほど痛い物に関しては筋肉の損傷や捻挫の可能性があります。

次はぎっくり腰の原因について詳しく解説していきます。

 

なぜぎっくり腰になるの?

原因はひとつではなく様々です。普段から腰になんらかの負担がかかっていると発症しやすくなります。腰が疲労して悲鳴を上げるようなイメージです。

どのような状態がなりやすいのかいくつかお伝えします。

 

1.同じ姿勢が続く

デスクワークで座りっぱなしや、販売で立ちっぱなしなど同じ姿勢が続く。

体の歪みがおもな原因になります。

遠くに足を組んで座る、中腰が多い、荷物を持つなど、一定時間同じ体勢になると筋肉疲労でふとした時にぎっくり腰になる事があります。

 

2.同じ動作が続く

看護や介護の仕事、家事や育児で中腰の作業、中腰や腰を捻る作業が多い。赤ちゃんをずっと抱っこしていて子供を地面に置く時などに痛みがでてきます。

体の歪みと筋肉疲労が原因になります。

 

3.腰に負担がかかる癖がある

足を組んだり、鞄を片方の肩にばかりかけたり、ハイヒールを履くなど。癖ではないですが、太り気味でも腰に負担がかかります。

荷物を片方だけ持つなどでもぎっくり腰になる可能性が十分あります。

 

4.急に大きな負荷がかかる

荷卸しの作業やスポーツを急にしたりと、普段していない大きな動作をしたとき。

抱っこを勢いよくする。

コメを持つ、買い物袋を持つなどでも痛みが出る場合があります。

全てのおいてそうですが、複合的な原因で起きることがほとんでです。あてはまることが多いとぎっくり腰になりやすいです。

『今までそんなに痛くなかったの・・・』

と知らず知らずの内に悪くなる爆発してぎっくり腰になるケースも多いです。

次はぎっくり腰になる要因をお話します。

ぎっくり腰の原因になる要因

腰部椎間板ベルニア

 

症状

腰からお尻にかけてしびれや痛みがあり、足にかけてしびれは出る事があります。必ず出るとは限りませんが、多くの場合は自覚症状としてあります。

ものを持ったり、足を上げる動作をすると激痛が走ることがあります。

 

メカニズム

腰の骨と骨との間のクッション性の役目をする椎間板。

この椎間板に負担がかかったり、年齢によって中の水分が減少したりするために圧迫されて周の筋肉に負担がかかり痛みを出します。

それが神経を圧迫してしびれや痛みがでます。

 

 

腰部椎間板症

 

症状

慢性的に痛みが起こる場合もありますが、前にかがむような姿勢や体を捻じった際に急に痛みが起こることがあります。

 

メカニズム

椎間板は真ん中に髄核と呼ばれる部分とその外側に繊維輪と呼ばれる部分で構成されています。

髄核は水分を多く含み、繊維輪はコラーゲンからできています。

年齢とともに水分が減少していくのでクッション性が非常に悪くなります。

クッション性が悪くなると腰の負担が急激に増えるので痛みが増強してしまいます。

これが原因でぎっくり腰になるケースがあります。

腰椎圧迫骨折

 

症状

転倒や腰を捻った後などに強い腰の痛みが発生します。

 

メカニズム

特に多いのは骨粗鬆症があり、骨が弱くなっている時に、転倒やものを持つなど外力が加わり骨折するケースです。

骨がもろいので、腰を捻るなどちょっとした動作でも痛みが起こる事があります。

この場合は激痛を伴います。

ぎっくり腰になった時の対処方法

まず痛めた直後はすぐに冷やす

保冷剤や氷をタオルに包んで痛い場所に当てて下さい。15分くらいじっと続けて下さい。

炎症を引かす事に集中して下さい。

痛みや熱感が無ければ冷やす必要はあります。

ぎっくり腰直後でも温めた方が良い場合もあります。詳しくは下記で説明をします。

 

痛くない姿勢で安静にする

仰向きや横向き、タオルを膝の下にいれてみたりと痛くない体勢をみつけて静かに過ごして下さい。

おすすめは抱き枕など負担を分散させる事に集中して下さい。

 

軽くストレッチをする

じっと安静にするよりも、痛くない程度に動かす方が良いです。痛めて筋肉が固まってしまっているので、さらに固めないように動かしましょう。

固まってしまうと動きが悪くなり、腰ではなく違う部位に痛みがでてしまったり、腰痛が続いてしまったりします。

しかし気を付けていただきたいこともあります。痛いのに無理して行うことです。痛みが出たり、その体勢が痛いときはやめてください。

詳しいストレッチ方法は下記でお伝えいたします。

 

コルセットをつける

どうしてもしっかりと動かないといけない時はコルセットを必ずつけてください。

コルセットで腰をカバーして負担を減らしましょう。

何もしていない時にもコルセットを巻いていると、筋肉がコルセットに頼ってしまい筋肉が落ちていきます。

骨を支える筋肉がなくなるのでまた腰痛を引き起こしてしまいます。 楽になるからと付け過ぎには気を付けましょう。

ぎっくり腰になった時に絶対にやってほしい事

お腹の前の緊張を改善する事!!

ぎっくり腰になると必ずお腹を前の筋肉を緩めて下さい。

 

腸腰筋(ちょうようきん)

 

と呼ばれる筋肉があります。

腸腰筋は背骨を安定させる為に必要な筋肉です。この筋肉のバランスが崩れると痛みを発症してしまいます。

お腹の中の筋肉を緩める事でぎっくり腰の痛みを軽減する事ができます。

 

手順

座位もしくは仰向けになります

親指もしくは3指でお腹の出っ張った部分を押していきます、

できるだけ丸い姿勢になってお腹の筋肉を緩めます。(仰向けならそのままでいいです)

お腹の部分を3〜5秒間程度押して行って刺激をしていきます。(軽く気持ちがいい程度で構いません)

この押す動作を15回から20回程度行って下さい。

お腹中の筋肉を緩めていくと腰も同時に緩むので痛みがある方には最適です。

冷やす?温める?

結論から言うと温めます。

しかし順番と言うのもあるので詳しくは下記をお読みください。

痛めてすぐは炎症があるため冷やして下さい。そしてその日はお風呂に軽く浸かって温めましょう。

浴槽へ入れない場合はタオルを温めて、それを患部に当ててください。タオルを濡らして硬く絞り、電子レンジで30〜40秒温めれば簡単にできます。

痛みが続いているときは冷やして温めることを続けて下さい。

痛みが引いて動きやすくなってきたら、冷やさなくて大丈夫です。お風呂で温めるのは続けて下さい。

冷やす理由は炎症を抑えるためです。患部が熱を持っている状態なので鎮火させる必要があります。

温める理由は血流を良くするためと、損傷した組織の回復を早くするためです。

基本的にぎっくり腰で痛みが少ない場合や動ける場合は温めて循環を良くしていきましょう。

効果のあるストレッチ

ストレッチをする時は痛い部分の腰をするのではなく、その周辺を緩めてあげます。

周辺を緩める事で筋肉の緊張が取れて負担が分散してくれます。

ストレッチを始める前に注意点をお伝えします。

痛みの様子をみながら行なってください。

痛みが出た場合はすぐにやめてください。

無理をしてストレッチをすると逆に痛みが増大しする可能性があるのでできる範囲で行って下さい。

股関節動きをつけるストレッチ

仰向けに寝ます

膝を抱えて股関節を自分の方に引き寄せます。

そのまま15秒程停止します。

左右2セット行って下さい。

 

腰からお尻の動きをつけるストレッチ

仰向きになります。

両足を90度位に曲げます。

ゆっくりと左右に倒します。

左右に倒していくのを30回程度行って下さい。

 

太ももの後ろを伸ばすストレッチ

?片足を曲げて片足を伸ばして長座で座ります

?足を伸ばしている方にゆっくりと猫背になりながら伸ばしていきます

?この時背中と太ももの後ろが伸びる感じがあればOKです。

座る時にお尻にタオルなどがあれば楽にできるので一度行ってみて下さい。

 

この3点をきっちりと行う事でぎっくり腰を軽減できる事ができます。

とてもおすすめなので一度行って下さい。

ある程度痛みが引いてきてもっと動ける様になったらどんどん動かしてもらえればいいです。

まとめ

痛めたところは治るまでには時間がかかります。再発しないように気を付けたいですね。

ぎっくり腰になった時の対処方法をまとめます

  • 痛みが強い場合は安静にする
  • その際にまずはアイシング
  • 痛みがそこまで強くない場合は温めてどんどんストレッチ
  • 無理をしない程度で運動などを入れる

以上が簡単な流れです。

ぎっくり腰にならないのが一番です。普段から姿勢を気を付けたり運動不足の場合はウォーキングをしたりストレッチをして予防を心掛けてください。

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