齋藤の言葉

今回は梨状筋症候群による痛みや痺れ感を解決する方法をご紹介いたします。梨状筋症候群の動画、ブログは色々な方が出されていますが、なかなか症状改善しない、痺れが解決しないというご相談を非常に多く頂戴しました。今回はそれにお答えする動画にさせていただきます。

梨状筋症候群を解決するための2つのポイント

今回の話のポイントは股関節です。

  • 内側の筋肉が硬くなってしまっているのか
  • 外側の筋肉が硬くなってしまっているのか

それによって行うべきことが違ってきますので、まずはそこを見極めることが今回の1番重要なポイントとなります。

例えば足が痺れる、痛いという症状が出てくるものには、座骨神経痛が1つあります。

腰椎のヘルニアや脊柱管狭窄症、すべり症など、明らかにレントゲンやMRIに写るものに関しては病名がつきます。

しかし、仙腸関節炎(せんちょうかんせつえん)や梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん)については、その判断は消去法となります。

これも違う、これも違う、これも違う、でも痺れが出ている、お尻の梨状筋のところに硬さやしこりが出ている。

その場合、もしかしたら梨状筋症候群かもしれないということで対策や診断をされるケースが非常に多いという特徴があります。

はっきりしないため、実際に症状に悩まれる方はそこが1番不安になり、どうしよう、どうやって治そうかな、となってしまうことがまず1つあります。

もう1つは先ほど原因の部分でも1番重要なポイントということでお話をしましたが、内側の筋肉が悪いのか外側の筋肉が悪いのか、これによって対策方法が変わってきます。

最終的には歩き方や普段の姿勢を直さないといけません。

それらを直すために自分はどの部分が悪いのかをはっきりさせておく必要がありますので、そのお話もさせていただきます。

梨状筋症候を治すため骨盤、股関節の重要性

梨状筋はお尻、仙骨という骨盤の中から股関節の部分に続いている筋肉でして、少し専門的なお話をすると外旋六筋というものがあります。

 

股関節を外向きに向ける時に使う筋肉を、外旋六筋と言います。

漢字で書くと難しいので、そういう筋肉があるというイメージをしていただければ問題ありません。

基本的に梨状筋という筋肉を使いすぎてしまい硬くなりすぎてしまうと、梨状筋の下に走っている座骨神経から痛みや痺れ感が出るということが原因として一般的に言われています。

これには2つの考え方があり、1つ目の痛みの原因に関しては今お話をしたように外旋六筋や梨状筋を使いすぎてしまい座骨神経を圧迫した結果痛くなってしまったというもの。

もう1つは、体には拮抗筋と呼ばれるものがあります。

これはどこの筋肉でもそうなのですが、拮抗筋は片方の筋肉が伸びるともう片方の筋肉は緩みます。

 

 

左手が伸びると右手が縮む、逆に右手が伸びると左手が縮むというかたちなのですが、外旋という動きの逆には内旋という動きがあります。

 

外旋しすぎて後ろの筋肉が縮こまり、前側の筋肉が伸びてしまっている状態、これが使いすぎて痛くなっている状態の1つです。

もう1つは、股関節が内旋しすぎてしまい、内旋に関わる筋肉が縮こまりすぎ、逆に外旋しなければならない筋肉が常に伸びている状態です。

 

 

伸びっぱなしの状態なので綱引きのようになってしまい、圧迫して痛くなってしまいます。

以上、2つの考え方があります。

自分の体において、そもそも股関節が外旋しすぎて使いすぎているのか、内旋しすぎて引っ張られて使いすぎているのかというこの判断をしてください。

そのうえでストレッチとかマッサージとか体操をする必要がありますので、今回に関してはどちらがいいとか悪いではなく、両方のお話をいたします。

それを両方ともやったうえで自分にはどちらが楽なのかな、どちらの方が合うかなと判断をし、自分に合う方を継続していただきたいのです。

理論的に少し専門的な話もさせていただきましたが、どちらの方が自分に合っているのかをまず探していただきます。

股関節の動きに関与する外旋と内旋

股関節を内旋する筋肉としましては、ハムストという太ももの後ろの内側に続いている筋肉が股関節を内旋する際に使う筋肉です。

 

今からお話をするのは外旋六筋、特に梨状筋などお尻の筋肉を伸ばしてあげるストレッチです。

これは本当によくあるものですが、正しく行わなければ効果が出ませんので、それをお伝えさせていただきます。

またもう1つは内側の筋肉を伸ばすストレッチの方法があります。

以上の2つをお伝えします。

両方とも一気に行うのではなく、自分に合っている方を実施していただきたいです。

  1. 外側の筋肉を緩めるだけやってみる
  2. 内側だけを緩める筋肉をやってみる

というように1日交代でかまいませんので、両方とも順番に行い楽な方を選んでいただきたいです。

ただ楽と言ってもいきなり痛みや痺れ感がなくなるわけではありません。

今の自覚症状が10とすると、10の痛みが8や9になればそれは効果が出ているということですので、少し効果出るか、もしくは全く出ないかという考え方でやってみてください。

もう1つ、これは番外編のようなものですが、両方ともやってはいけないという理由はありません。

例えば外旋筋をやって内旋筋をやって、両方ともやったらより楽になるという場合に関しては両方ともやってもらっても問題ありません。

ただ1番はじめに関してはどちらかだけ片方やっていただき、次はもう片方だけ、最後に両方ともやってみるという三段構えのようなかたちで行っていただくとまた違った結果が出やすくなってきます。

こういった流れも1つの考えとして持っておいていただきたいので、まずは内側の筋肉と外側の筋肉を緩める方法を今からお伝えさせていただきます。

梨状筋症群の痛みを改善するお尻のストレッチ(外側)

まずは椅子に座っていただき、お尻から伸ばすストレッチをしていきます。

これはきちんと行わなければ効果は出ませんので、フォームなどを確認しながら行ってください。

座った時に膝と股関節が90度、90度になるようにしてください。

これが非常に大切になります。

足がこのようになりすぎてもあまりよくないので、高さだけきちんと合わせるようにしてください。

次に足を組んでいきます。

ここもすごく注意ポイントなのですが、外くるぶしがあります。

外くるぶしの少し上あたりが太ももの上に乗るようにしてください。

外くるぶしを乗せてしまうと不安定になってしまうので、外くるぶしは太ももの先端、こちら側よりも外側になるようにしていただきます。

そして体を前に倒していくのですが、猫背になるとほとんど効果がなくなってしまうので必ず真っ直ぐにした状態で胸から体を前に倒していきます。

これをするとお尻とか太ももの外側、人によっては腰あたりが伸びる方もいらっしゃるかもしれませんが、そのまま伸ばした状態で15秒間キープをしていきます。

猫背になってしまうと背中のストレッチになってしまうので、必ず胸から倒すようにしてください。

左右均等に行なって下さい。

このまま15秒間、ということを左右2回ずつ行います。

これをやっていただくのは先ほど言ったお尻の筋肉、外旋の方の筋肉を緩める方法になりますので、これでまずは楽になるかどうかを調べていただきます。

 

梨状筋症群の痛みを改善する内側のストレッチ

同じく椅子に座り、座った状態で股割りをするようにします。

先ほどと同じようにしっかりと内側を伸ばした状態で体を前に倒します。

猫背にならないように体を前に倒しましょう。

15秒間を2回ずつ行い、1日に2回程度行うようにしてください。

動画でもご紹介しているので、 参考になさってください。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は梨状筋症候群の直し方として2つの方法をご紹介しました。

あなた自身の悪いところが外側なのか、内側なのか。

その基準などもお話しをしました。梨状筋症候群は、消去法でなかなか解決策が見つからないと言うデメリットもあります。

1つずつ自分自身でも試しながらマシになる方法を見つけてみてください。

今回の記事が少しでも役に立てれば幸いです。

ひこばえ整骨院梨状筋症候群に対する治療

ひこばえ整骨院では梨状筋症候群の治療を非常に得意としています。

悪い部分だけを見るのではなくそれ以外の歩き方や立方体の使い方を全て見て一番最適な治療方法を選んで行きます。

もしあなたが梨状筋症候群による痛みやしびれに悩まれているならば是非下記をご覧ください。

 

執筆者

ひこばえ整骨院 院長 齋藤 克也(監修)

柔道整復師(国家資格保持者)

業界歴16年。

18歳の頃から整骨院1筋で西宮市で痛みに悩まれている方のお役に立てる様に日々精進中。

現在ストレッチの本をAmazonにて発売予定。

本を執筆

柔道整復師 齋藤 克也監修