足底腱膜炎と診断をされて注射を打っておきましょうと言うような治療方法を提案された事は無いでしょうか?
注射として1番考えられるのがステロイド剤を打つと言うものですが果たして注射を打つことで痛みを減らすことができるでしょうか?
ここでは足底腱膜炎の治療方法として注射が効果的なのが。
また別の方法で痛みを改善させる事はできないのか等に関して具体的にお話をしていきます。
もし今あなたが足底腱膜炎と診断をされて注射を勧められているなら注射を打つ前に一度この記事をご覧ください。
足底腱膜炎に注射は有効なのか?
結論からお話しをすると
足底腱膜炎に注射はあまりオススメできません。
なぜお勧めできないかと言いますと、注射を打って痛みが消えても高い確率で再発をするからです。
足底腱膜炎の原因を解消しないのにもかかわらず痛みが取れても再発をするのは容易に想像ができると思います。
しかし、注射にもいくつかメリットとデメリットがあります。
足底腱膜炎に注射を打つメリット
- 痛みが劇的に効く場合がある
- 数回の治療で終わる可能性がある
足底腱膜炎に注射を打つデメリット
- 注射を打つときに激痛を生じる
- 再発を何度も繰り返すことがある
- 根本的には治るわけではない
これら2つのメリットと 3つのデメリットをご紹介しました。
これだけを見てどちらがいいのか悪いのかは正直私は判断がつきかねます。
とりあえず即効性が欲しいと言う方には注射はオススメできますし、激痛は嫌だと言う方にはお勧めしないので意見が分かれるところです。
実際に打った方に聞いた話では、足の裏に注射を打つとき激痛で涙が出たと言う方が多くいらっしゃいました。
足の裏は痛みを非常に感じやすいところなので他の部分と違って注射をすることで激痛になりやすいと言うデメリットもあります。
私が治療する中で注射を打ったほうがいいのか?
と言うような質問をされる方がいらっしゃいますが一貫して私はやめときましょうと言うふうにお断りをしています。
上記で説明をした通り、再発の可能性があるからです
足底腱膜炎の原因をしっかりと理解されれば注射をお勧めしない理由がご理解頂けます。
足底腱膜炎の原因
注射をお勧めできない理由を説明する前に足底腱膜炎になってしまう原因から詳しく説明をしていきます。
足底腱膜炎とは足の裏に足底腱膜と言う大きな筋肉があります。
上の写真の様に筋肉がついています。
足の裏にアーチと言うものがあるというのは聞いたことがあるでしょうか?
アーチは土踏まずの事なのですが、この土踏まずを形成しているのが足底腱膜です。
例えば走りすぎたり、使い方が悪かったり、歩き方が悪かったりなど本来のキャパを超える負担が足の裏にかかったときに足底腱膜が炎症起こしてしまい痛みを出してしまいます。
簡単に言うとこれが足底腱膜炎の原因になります。
痛みを長期間ほったらかしにして、特に大きな対策をうたなければ新しい骨がかかとの部分にできてしまいます。
これを骨棘といいます。
骨が完成してしまうと治療などでは取ることができないので最悪手術ということも視野に入れなければいけません。
偏平足も足底腱膜炎の原因の1つなのですが、足の裏の負担があまりにも大きい場合は痛みを生じてしまいます。
もう一つの原因として体重が極端に増加してしまった方も足底腱膜炎になってしまうことが多いです。
単純に体重が増えてしまったので足にかかる負担が増大してしまい炎症と痛みを出すことが原因です。
これらが原因で足底腱膜炎と診断されて注射をしましょうと言うようなことを言われることがほとんどです。
もう少し詳しい解説は下記をご覧ください。
足底腱膜炎と診断されたとき別の治療方法とは?
足底腱膜炎と診断されたときに注射をしましょうと言うのももちろん多いですが、それと同時にインソールや靴を変えましょうと言うようなことを言われる方も多くいらっしゃいます。
病院で足底腱膜炎と診断されて治療方法としてインソールを作りましょう、靴を買いましょう、ダメなら注射を打ちましょう。
このような流れで治療方法を行うところがほとんどです。
靴を新調したり、インソールを作ったりする事は足底腱膜炎に対して決して間違っている方法ではありません。
物自体はとても良いものなのでつけることに関しては反対しません。
しかしよく考えていただきたいのですが、原因を考えたときにこれらの治療方法で治ると思いますでしょうか?
痛みを取れた=治った
と判断をするならばこの方法でもある程度は間違ってはいないと思います。
しかし再発まで予防しようと考えたときに痛みが取れた=治ったではないと言うことがよくわかると思います。
あくまでもインソールをつけたり靴を新しくしたり注射を打って痛みが引いたのは治ったのではなくそれらがあるから良くなっただけであり、大元が治ったわけではありません。
足底腱膜炎を注射しないで治す方法とは?
足底腱膜炎を治す時に注射をしないで治す事は十分に可能です。また再発を起こさないように根本から体を変えていくと言うことも十分に可能なことです。
足底腱膜炎を治すときに絶対にしなければいけないことがあります。
それが
歩き方を変えること
足底腱膜炎で痛みを感じている方はほとんどの場合歩き方が非常に悪い傾向にあります。
指先を使わずにベタ足で歩いている方がほとんどです。
またバランスが悪いので外側ばかりに重心が寄ってしまっていると言うデメリットもあります。
正しい歩き方をここでは解説をしていきます
- 歩くときには手を大きく振りながら歩きます。特に後ろに降ることで足を前に出すことができるのと、体重移動がきれいに行います。
- 踵からついてつま先、特に親指と人差し指で地面を蹴ります。
- 顔は正面を向きながら顎を引くことを継続的に行っていく。
つま先で蹴るときに地面をつまむほど強くける方がいらっしゃいますが、あくまでも地面に指が触れている程度で構いません。
強く蹴りすぎるとかえってかかとに負担がかかりすぎてしまうので踵からついて指先で軽くけると言うようなイメージで歩いてください。
この歩き方をしただけでも痛みが全くなくなると言う方もいらっしゃいます。
今まであまりこういうことを意識しながら歩く事はほとんどないのでとても歩きにくいと思います。
しかしいちどコツを掴むと歩いていても楽に歩ける感じがあるのでぜひいちど試してください。
歩き方は動画で説明をしていますので、こちらを参考にしてください。
もう一つ治す方法が
ストレッチを行う
足底腱膜炎の症状を患っている方は足首が非常に固い傾向にあります。
本来足首は90度以上曲がるのですが、足底腱膜炎の方は90度も曲がらないと言う方がいらっしゃいます。
また下記の様な座り方ができない方が多い傾向にあります。
この座り方をした際に踵が浮いたり、後ろに倒れてしまう場合はよう注意です。
先程の歩き方を行うにしても足首が硬くなってしまうと歩くことができなくなってしまいます。
ストレッチは全部で5つの方法があります。動画でもご紹介していますのでそちらのほうも併せてご覧ください。
1)足首の関節を自分で矯正するストレッチ
片方の足を立て膝にして座り反対の足を正座のようにして座ってください
上の写真のように重心を前に倒してのですが、赤い線のように中指親指の中心と膝がまっすぐ一直線になるように直していきます。
下の写真のように膝が内側に入ってしまったり、反対に外側に開過ぎてしまった場合は矯正ができないので足首と膝の位置を気をつけながらそれで行ってください。
片足20秒間を行い左右で2回ずつ行ってください。
1日に2回行ってください。
注意ポイント
自分の感覚でストレッチをするとほとんどの場合内側に入ってしまいます。
内側に入った状態でストレッチをすると逆効果になってしまいますので鏡の前で行うか、ご家族の方に足を見ていただきながらストレッチするのが1番効果的です。
鏡がない場合は携帯電話でカメラを内側にしながらストレッチをすると見ることができます。少し工夫しながらストレッチを行ってください。
2)太ももの後ろを伸ばすストレッチ
太ももの後ろを伸ばすストレッチは取った状態でも座った状態でもどちらでも構いません。
ポイントは足先が必ず真上を向く事です。
座った状態の写真と立った際の写真を下記に載せています。
片方の足を伸ばし反対の足をあぐらのようにして床に座ります。
申請をまっすぐにして足先を真上に向けながら胸から前に倒しておきます。
朝1番なら反動をつけて20回、寝る前やお風呂上がりならば反動をつけた状態で20秒間以上持続的にストレッチしてください。
1日に2回行い左右で2セットずつ行って下さい
注意ポイント
できるだけ猫背にならないようにすることと足先が真上に向くようにしてください。
足先が内側に入ってしまうと伸びる場所が全く変わってきてしまうのでストレッチの効果が出なくなってしまいます。
足先の位置に気をつけながらストレッチを行ってください。
3)ふくらはぎを伸ばすストレッチ
壁に向かって立っていただき片方のつま先を壁にかけてください
膝とつま先が1直線上になるように立ち重心を前にかけるようにしてください。
ふくらはぎからアキレス腱までがストレッチされていればうまくできています。
伸ばした状態で15秒間以上ストレッチをしてください。
このストレッチは非常に大事なストレッチで足首の柔軟性を作るのに1番最適な方法です。
是非この方法は習得してください。
4)足の裏を直接伸ばすストレッチ
正座の様にして座って下さい。
爪先立ちをするような形にして座ります。体重が後にかかるような状態にするとよりストレッチされます。
足の裏が直接伸びている感覚があれば15秒間以上持続的に伸ばしてください。
足の裏を直接伸ばしてストレッチをする場合は痛みがないかを確認して、痛みが強く出た場合はストレッチはすぐに中断してください。
よく伸びるので痛みを改善させることができます。
5)太ももの内側を伸ばすストレッチ
しこを踏むように足を大きく横に広げてください。
手は太ももの上に置いて重心を前側にかけるようにしてください。
両方の太ももの内側が伸びていれば正しくストレッチがされています。
ストレッチができた状態で15秒間以上伸ばしてください。
女性の方でスカートを履いているとこのストレッチはしにくいですが、パンツや男性の場合は伸ばしやすいと思いますので仕事中なども積極的に行ってください。
以上が5つのストレッチ方法になります。
歩き方同様ストレッチは足の裏の痛みを取るのに非常に効果的です。
また注射と違って体に直接刺激を加えることができるので再発を防ぐことも可能です。
1日5分程度あれば十分に効果があるストレッチ方法なのでぜひ少しの時間を見つけて行ってください。
動画はこちらからご覧ください。
おすすめの10個のストレッチもあるので是非参考にしてください。
まとめ
いかがだったでしょうか?
私個人の意見として足底腱膜炎に注射はお勧めしていません。
足底腱膜炎の原因のところでお話をしましたが注射をして炎症をとったとしても根本的な原因が違うところがあるので必ず再発を起こしてしまいます。
インソールをつけたり靴を変えたりするのも決して悪いわけではありませんが、つけることによって痛みが取れてしまうと同じ動作同じ動きをしてしまうので結局元の状態に戻りかねません。
注射を打つのとほとんど同じ状態になってしまいます。
足底腱膜炎は注射を打たなくても痛みを改善させることもできますし、再発を防ぐこともできますので是非今回の記事を参考にしていただければと思います。
少しでもこの記事があなたのお役に立てれば幸いす。
また周りに足底腱膜炎で悩まれている方がいらっしゃればこの記事を教えてあげて下さい。
ひこばえ整骨院の足底腱膜炎の施術
ひこばえ整骨院では足底腱膜炎の施術をとても得意としています。
足底腱膜炎を治すには専門的な知識が必要です。
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執筆者
ひこばえ整骨院 院長 齋藤 克也(監修)
柔道整復師(国家資格保持者)
業界歴16年。
18歳の頃から整骨院1筋で西宮市で痛みに悩まれている方のお役に立てる様に日々精進中。
現在ストレッチの本を執筆中。年内に発売予定。